幸福論(アラン)
―フランスの哲学者アランの人生論―
フランスの哲学者アラン(1868~1951)著。
1925年刊。
本書は新聞に連載された「プロポ」(哲学断章)がもととなっている。
93の主題から構成されている。
幸福とは、自分で努力しなければ獲得できないことを本書は教えてくれている。
なお、アラン(Alain)はペンネーム、本名はエミール=オーギュスト・シャルティエ(Emile-Auguste Chartier)。
人間はだれでも、きわめて単調ではあるが人の命令に従った労働よりも、自分でつくりあげ、自分の意志でまちがえることもある困難な労働のほうを選ぶだろう。最悪の労働は、親方が邪魔したり中断したりしにくる労働である。(幸福な農夫)
自分で自分をさいなんでいる人々のすべてに、わたしは言いたい。現在のことを考えよ、と。刻一刻とつづいている自分の生活のことを考えよ、と。(短刀の曲芸)
幸福だから笑うわけではないのだ。むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。(友情)
エゴイストが悲しいのは、幸福を待っているからである。よくありがちな、ささいな不幸がなにひとつなくても、倦怠はやってくる。(幸福は寛大なもの)
こちらの作品もオススメ!
関連リンク
- エミール=オーギュスト・シャルティエ(ウィキペディア)
- モラリスト(ウィキペディア)